ゴルファーの桃源郷「神戸ゴルフ倶楽部」
11月にはいってからは、 いろいろと忙しい毎日が続き、気づいたら1ヶ月以上ブログが書けずに過ぎてしまいました。
そして、とうとう2019年の大晦日です。
今年もゴルフと旅を楽しんだ一年でしたが、
今年中にどうしてもブログに書いておきたいことが…
毎年夏休みのイギリスゴルフ場めぐりの旅の末、
「ゴルファーの桃源郷」にたどりついたことです。
それは、ゴルフのふるさとのイギリスではなく
「日本」にありました。
日本で一番始めにできたゴルフ場、
「神戸ゴルフ倶楽部」
をこの秋に訪れたときの素直な感想でした。
神戸ゴルフ倶楽部は100年余りの素晴らしい歴史あるゴルフ場ですが
会員の 紹介がないとプレー出来ないためか、
私の地元のゴルファーの間ではあまり知られていません。
しかし、セントアンドリュースのゴルフミュージアムでは
神戸ゴルフ倶楽部の名前が紹介されていましたし、
今年のアイルランド旅行でダブリン・ゴルフ・クラブを訪れたときには、
「神戸ゴルフ・クラブでプレイしたことがあるよ!!」
と、得意気に会員から話しかけられました。
以来、私にとって、
神戸ゴルフ倶楽部はスコットランドのセントアンドリュースよりも
遥か遠くのゴルフ場のように感じられ、
「一度訪れたい」という気持ちがどんどん脹らみ、
ついにそれが実現する日がやって来ました。
前日に飛行機で神戸空港に降り立ち、
三宮のビジネスホテルに一泊。
ゴルフ仲間と朝7時に待ち合わせて、レンタカーに乗り込み、
六甲山への道をどんどん登って行くと素晴らしい絶景が広がってきました。
六甲山ケーブルの乗り場の道案内、
たしかこの辺りにクラブハウスがあるはず、、、
おお!!ここです!!!
木造のクラブハウスにはいると、早速ロッカーに案内されました。
これは、会員さんのロッカーキーでしょうか?
ビジターは、スチールロッカーをお借りします。
着替えてから受け付けに戻る途中に、
こんな素敵な雰囲気のカウンター・バー(^^)~♡
スタートする前に、会員の方々が一杯するのでしょうか…
事前に予約してあった「ヒッコリークラブ」が届いていました。
ボールはもちろん「糸巻きボール」です(^^)
キャディー君が三人分のバックを担いでくれて、
いよいよスタート!!
ヒッコリークラブでゴルフをするのは初めてなので、
ちゃんとボールが飛ぶかどうか心配でしたが、
第一打は無事にナイスショット(^-^ゞ
それからは、降りて登ってグリーンでパットを打つの繰り返し…
はじめのうちは、プレイファーストとばかりに小走りしてましたが、
すぐにへばってしまい(^-^;
「ゆっくりいこう、後ろがくればパスすればいい」
と腹をくくると、辺りの景色が目に入るようになりました。
なんと素晴らしい景色だろう…
山野草が、あちらこちらに可愛らしい花を咲かせています
お天気もよくて、清々しい…
この光景は、スコットランドのリンクスで見たものに似ています。
第一回全英オープン開催地「プレストウィック・ゴルフ・クラブ」 - イギリスのゴルフ場と観光の魅力
「ススキ」と「クマザサ」は、スコットランドにはありませんが、
どことなくリンクスを感じさせられます。
神戸ゴルフ倶楽部のキャディー君はみな、神戸大学の学生さんなのだそうです。
しかも「ゴルフ部ではない学生さん」のアルバイトだとか。
これはその昔、地元の子供達をキャディーとしてあつめて、
ゴルフを教えていた伝統を引き継いでいるのだそうです。
大学生のキャディー君と楽しく会話しながら、
美しい景色と山野草を眺めながらのまるでピクニックのようなゴルフ...
今まで味わったことのない、ヒーリングゴルフ!!
そして、このグリーンがフッカフカなんです!!
六甲山の冷涼な夏の気候と霧のお陰で素晴らしいグリーンの芝が育つのだそう。
それより何より、訪れるゴルファーの数が少ないので、
一般のゴルフ場のグリーンのように踏み固められることがないとか、、、
ほんとうに素晴らしいグリーンでした。
あっという間の最終ホール、、、
質素な小屋も、どこかお洒落です。
水飲み場は不衛生にならないよう工夫されています。
今回のゴルフは神戸ゴルフ倶楽部の会員間でもブームをよんでいる、
「ヒッコリークラブ」を体験しました。
4年前に「マッセルバラ・ゴルフ・リンクス」でみかけて以来、
ヒッコリークラブがずっと気になっていました。
マッセルバラ・リンクスでヒッコリーゴルフしましょう!! - イギリスのゴルフ場と観光の魅力
初めて持った感触は、
「思っていたより軽い」でした。
そして「振ってみると意外に当たる」です。
キャディー君に持ってもらう関係で、クラブは5本だけ。
ドライバーのかわりがこのクラブ。
非力な私でも、芯に当たれば結構とびました。
パターは、一番短いアイアンという感じ。
神戸ゴルフ倶楽部の開祖グルームさんが、
このホールをパターだけで打ったそうですが、
ヒッコリークラブを使ってみて、その意味がわかりました。
最終ホールを望む、ウッドデッキ。
プレーを終えても、ここにいつまでも座っていたくなります。
本日のオススメのランチは「ポーク・ピカタ」でした。
ランチョン・マットがコースレイアウトだなんて、
ビジター・プレイヤーを楽しませてくれる、素敵なアイデアです。
クラブハウスには、大きな暖炉が…
この本の中には、今と同じ場所にある開場当時の貴重な写真が沢山あります。
開場当時は芝が上手く育たないため、砂を油で固めたグリーン(サンドグリーン)だったそうです。
カウンター・バーの後ろの帽子かけがお洒落❣️
開場時の記念ボールです。
これで、荒れ地を切り開いたのだそうです。
63年前のスコアカードです。
昔のクラブでもこのスコア(゜o゜)\(-_-)
スコアは道具(クラブ)ではない?!
116年前からのチャンピオンボード(@_@)
112年前からの「アマチュア選手権」のチャンピオンボードもありました。
スコアカードを入れるボックス100年ものでしょうか、、、
本棚が、これまた歴史を感じさせられます。
神戸ゴルフ倶楽部には、すでにイギリスでも失われつつある、
「ゴルフというゲームの楽しさを味わう」精神が、
ずっと守られてきていると、感じました。
ゴルフが商業主義化し、乗用カートが当たり前になり、
少しでも沢山のプレーヤーを詰め込むために
プレーファーストが叫ばれて、
そのために今年からルールが改正されました。
ゴルフ場が「大人のディズニーランド」と言われるようになり、
乗用カートに乗ってのセルフプレーの時代にゴルフを始め、
ゆとりのないゴルフしか知らなかった私にとっては、
神戸ゴルフ倶楽部のゴルフ精神が100年以上も少しもかわらずにあることは、
世界中のゴルファーにとっての桃源郷だと感じました。
今回の神戸ゴルフ倶楽部巡礼の旅で、
私が神戸ゴルフ倶楽部の記事を提供した、
スコットランドのゴルフヒストリー作家の本を、
神戸ゴルフ倶楽部に寄贈させてもらうことができました。
「 101」は、神戸ゴルフ倶楽部の開祖
グルームさんの別荘地の番号だそうです。
神戸ゴルフ倶楽部の支配人さんから、こんな冊子を頂きました。
冒頭には以下のように書かれています。
言い残し忘れたことがある。
諸君、
神戸ゴルフ倶楽部に、
これはいかん、あれはいかん、
そういうべからず集はない。
考えればわかるだろう。
先輩諸君を見れば、わかるだろう。
わからなければ、聞けばよい
教えてもらって、笑えばよい。
ここは、みんなが心おきなく楽しむ
大人の遊び場だ。
Arthur Hesketh Groom
この4年間、この「巻物」いただくために旅をしていたような気がしました。
神戸の素晴らしい夜景です。
ではみなさん、よいお年を!!
2020年が素敵な一年となりますように!!