イギリスのゴルフは、マッチプレーです!!
イギリスで日本でのゴルフと同じように4人でストロークプレーをしようとすると、たちまち困ってしまうのがスコアカードです。
この写真のように、名高いオールドコースのスコアカードを見ても「4名分のスコア」を書く場所は存在しません(上)ニューコースのスコアカードも同じです(下)
(;゚Д゚)ギョギョ~
下のカードは、現存するイギリス最古のゴルフ場「マッセルバラリンクス」ですが、こちらのスコアカードにも4人分のスコアを書くスペースはありません。
なぜならイギリスはマッチプレーが主流だからです!!
ゴルフをしない人にとっては何のことかさっぱりわからないと思いますが、ざっくりいうと、、、
・全ホールの得点集計で競うのがストロークプレー
・各ホールごとのスコアの勝ち負けを1点として、その集計で戦うのがマッチプレー
現在のプロゴルフ選手権はストロークプレーが主流ですが、全英オープンの初期の頃はマッチプレーだったようです。
そんなわけでご覧のようにイギリスのリンクスゴルフ場でいただくスコアカードはマッチプレー用にできています。
スコアを書く欄がplayerAとplayerBしかなく、+/-の部分にそのホールの勝ち負けとハンデを書くようです。また「S.I.」はstoroke indexの略で、日本ではよく「コースの難易度」と呼ばれていますが、マッチプレーではハンディをつける場合にこの数字の少ないホールから順にハンディをひとつづつ配分します。「S.I.」が女子と男子で違いますが、よく見ると男女で各ホールのParが違っており、そんなところも老若男女混合でゴルフの腕に差があってもマッチプレーが楽しめる工夫がなされていることが分かります。
マッチプレーはむずかしく考える必要ありません。勝てば1UP、負ければ1ダウン、そもそもスコアカードをつける必要もないほど単純なゲームです。
ですからたいていのゴルフ場では鉛筆は希望しないともらえません。
しかも日本の使い捨てのプラスチック製のもの(一番手前)ではなく、レトロな木製鉛筆・・・これでは芯が18ホール持ちそうにないですね。
ルールも必ず遠いほうから打つとか、パターの時に相手にOKが出せるとか、ストロークプレーと少し違う点をマッチプレーには感じるかもしれませんが、どれも単純なことばかりなのでプレーするうちにすぐに慣れます。習うより慣れろでマッチに慣れるとよりゴルフが気楽に楽しめるようになります。ゴルフの考え方として「個人のスコア研鑽」に重点が置かれているストロークプレーと違い、「相手と楽しくゲームをする」ことがイギリスリンクスゴルフの考え方のようです。
私も、今回のリンクスゴルフプレー4回のうち3回はマッチプレーを楽しみました。
もちろんスコアカードなんて野暮なものはつけずに、リンクスの花の香や小鳥のさえずり、海の香を楽しみながらの楽しいラウンドでした。
マッチプレーでは、何かを賭けてするのが一般的です。お金ではなく「プレー後のビール1杯を負けたほうがおごる」とか「チョコレートをかける」とかといったちょっとしたものでよいのです。ホールごとの勝ち負けですから、大たたきしても気持ちを新たに次のホールのゲームができる楽しさがあります。
プレー終了後お茶やビールを飲みに行くのも楽しみの一つで、通称「19番ホール」と呼ばれています。勝ち負けはともかくも、マッチプレーの後の一杯は最高!!
写真はセントアンドリュースリンクスの「スリッカンレストラン」です。
日本のように9ホールでお昼をはさんだりしませんので、18ホールスループレー終了後に飲むビールはもちろん最高ですし、「スープ・オブ・ザ・デイ」(本日のスープ)やハンバーグを食べて小腹を満たすのも楽しいひと時です。
私はイギリスリンクスの旅でマッチプレーを経験してから、ゴルフがさらに楽しめるようになりました(^^)