グレンコーの谷に思うこと
新年あけまして、おめでとうございます!!
そして、このブログにお越しくださりありがとうございます。
今年も引き続き、これまでのイギリス旅行の記録を書いていきたいと思います。
どうぞお付き合いのほど、よろしくお願いいたしますm(__)m
昨年、スコットランドの北の地方を訪れました。
スコットランド北部地方はハイランドと呼ばれていています。
ハイランドには雄大な自然が残されていて、素晴らしい景色がたくさんあります。
この写真は「グレンコーの谷」というところです。
グラスゴーからミニバスツアーに参加して行ってきました。
なんと車で5時間程度かかり、やっとのことで着きました(*_*;
この道は、300年以上前に作られた石畳の小道です。
大きく引き伸ばしてもやっと人が見えるくらいの広大な風景です。
どこまでも続くこの道を、その当時の人は当然ながら歩いて移動していました。
この道を村の人々も利用していたでしょうが、
主な目的は、当時の兵隊が効率よく移動するために作られたようです。
私がグレンコー峡谷に訪れてみたかった理由は、
スコットランドの北の果ての峡谷で起こったある出来事に興味を持ったためです。
グレンコーの虐殺(ぐれんこーのぎゃくさつ、The Massacre of Glencoe)は1692年、イングランド政府内強硬派およびスコットランド内の親英勢力の手によって、グレンコー村(スコットランド)で起きた虐殺事件である。規模は歴史上の虐殺事件に比して小さいものであったが、罪なき村民が背信行為によって殺された手法と経緯に、国内外から批判が集まった。これによって名誉革命体制は打撃を受け、イングランド・スコットランド関係が険悪になる原因を作った。グレンコーはスコットランド・ハイランド南西部の谷である。 (ウィキペディアより引用)
より詳しいことは、是非調べてみていただきたいと思います。
イギリスは日本と同じ島国で、ユーラシア大陸を挟んで東西に位置します。
同じ程度の大きさの島なのに、その歴史は大きく違います。
イギリスはその昔から何度もヨーロッパの多民族による侵略が繰り返されました。
日本は、幸いにも多民族による侵略を受けずに独自の文化を育んできた歴史があります。
第二次世界大戦後は、アメリカナイズされて高度経済成長を果たしました。
しかし、明治維新の時はイギリスに多くを学んで政府や大学を作りました。
日本の文化や哲学にはイギリスやスコットランドに大きな影響を受けているのですが、今の日本はそれを忘れてしまっているかのように見えます。
ネットもなく車もない時代に起きたこの戦いは、今の時代では起きないのでしょうか?
何時間も車に揺られてこの谷に到着した私は、
「こんな北の最果てでも、人間は戦争や虐殺をしていたのか・・・」
という人間の権力闘争や、背信という心の闇の深さに驚かされました。
今ではグレンコーの渓谷は「The National Trust 」として保存されています。
大いなる自然の静けさの中にたくさんの観光客を迎え入れて、
人々に癒しの時を与えているようです。
私はグレンコーの峡谷を訪れることで、少し平和への希望を感じました(^^)
英国は今年4月にいよいよブレグシット(ユーロ離脱)を迎えます。
イングランド・スコットランド・アイルランドの未来はどうなるのでしょうか…
世界の状況は不安なことがたくさんありますが、
これまでの戦争の歴史に学び、世界に本当の平和が訪れますように・・・
2019年の初めにあたり、心から願います。